素体は通常は自作フギュアのための基本ボディとして使用するが、分解した素体の各パーツのマテリアルとしての面白さを生かし、素体パーツだけで再構成したソタイフィギュアを制作し、素体美そのものを追求した。
現在多種類のソタイフィギュア作品を以下の6つのジャンルに分けて、WEBスライドアルバム(スライドショー付)で紹介している。
- 節足人類伝説
- シャンバラ幻視
- マリア幻想譚
- ヒューマノイド系
- 見立て宇宙人
- 奇想の異形美
これらのソタイフィギュアには見立ての美がふんだんに盛り込まれている。女性の乳房が目となったり、ボディそのものが男女のヘッドになったりしている。
また、胴が異常に長かったり短かったりするソタイフィギュアがあるが、それが不自然でなく不思議なバランスを保っていたり、ヘッド全体や体の一部が欠落していてもそれを想像で補うことができるなどの特徴がこれらの作品にはある。
こうした性質は通常のフィギュアの外面的な造形的完成を目指すのではなく、造形を通して対話を目指す造形インタラクティブとしての素体アートを意識した結果生まれた。
ガレージキットのようなオリジナルの素体をあえて作成せず、既製品の素体パーツを使用し、着色や装飾も極力押さえているのは、あくまでも素体パーツをオブジェとして捉え、これを造形インタラクティブとして再構成しているからである。
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