音ゼミは市川衛が主宰する音の出る楽器や音具に関するおもしろゼミナールの名称です。
大阪芸術大学の教養課程の専門教育科目で2011年から「音と芸術」という通年の講義科目を受け持つことになり、かねてから私がこれまでに培ったノウハウや知識をつぎ込んだ理想に近い創造的な授業の展開を試みました。
前期にさまざまな楽器や音具とその奏法などを紹介した上で、楽器は単に外から与えらえるものではなく、あらゆるものが楽器になりえることを自らのパフォーマンスなどを通じて伝え、「音とは何か?」「音楽とは何か?」という根源的な問いを原初的な音体験を通じて行う試みを行ないました。その目的のために前期最後に身近な日常品や廃材を使用したオリジナル楽器を各々に作らせ、それでグループ演奏を行うという課題を与えましたが、14学科のさまざまなジャンルの学生たちの多くはそれを楽しい貴重な経験として受け止めてくれました。
そして嬉しいことに「音と芸術」はたちまち人気授業となり、一番多い時は650名を超える受講者を数えました。
「音と芸術」という授業を通じて2013年に派生したのが学生との楽しい即興リズムパフォーマンスで、2015年には学外での演奏活動へと発展しました。(詳細はこのサイトを参照)
また、2016年からは学外での音ゼミという形での展示やワークショップへとさらに発展していくことになりました。このサイトでは音ゼミのエッセンスをインターネットを通じて紹介していきます。