Xfer@シリーズ(2002~)

Xfer@o-geidai.031008-25

Xfer@o-geidai.031008-25

Xfer@シリーズの概要

Xfer@シリーズは、デジタル写真から一部分をスキャンして、これをリアルタイムに万華鏡のようにリアルタイム合成するデジタル映像を用いて、複数のモニターに映し出すビデオインスタレーションである。

このビデオインレーション・シリーズで素材として使用されるデジタル写真は、作品が展示される展示場所付近の空間や街などを撮影したものに限定され、展示が決まった後で作者自身がその空間を実際に歩いて体感しながら写真を撮影することが義務づけられる。
こうした規則は、作者がいつ・どこで・どのような状態でその空間に遭遇し、何も見、何を感じ、どんな意味を見出すかというライブ性や即興性を作品に持たせるためである。

複数の写真を用いてさまざまなバリエーションでデジタル合成された映像は、オリジナルに写された本来の被写体の具体性は失われるが、切りとられた部分が幾何学的繰り返しによる抽象的な動く図柄を構成することで、空間のもつ色彩や材質感を反映する空気感を有する抽象映像が生まれる。

Xfer@とは「Transfer」の略語を意味する「Xfer」と、場所を示す前置詞である「at」の意味の「@」という語を組み合わせた造語で「トランスファー・アット」と読む。インスタレーションを行う場所を作者の感性を通して転写・変換するという意味を込めている。

デジタル画像を万華鏡状の映像に変換するプログラムは自作したもので、このアイデアをグラフィックツールとして製品化してネット販売しているのが、「タイルメーカー」というシェアウェアである。

インスタレーション実際に使用された写真素材の一部を以下に示す。

大阪なんば

大阪なんば

大阪芸術大学

大阪芸術大学

<展示>

  1. Xfer@sumiso.021024-31 2002年10月24〜31日 『プレCOMMSEED 2002展』大阪芸術大学内
  2. Xfer@sumiso.021221-25 2002年12月21〜25日 『COMMSEED 2002』 SUMISO(大阪)
  3.  Xfer@o-geidai.031008-25 2003年10月8〜25日 『2003アートステージ74』 大阪芸術大学芸術情報センター