食品添加物について

2012年あたりまでは食品添加物に関して大多数の人と同じように大した問題意識のないまま、ほとんど食品添加物など大して気にせず食品を購入して飲食していたし、ファミレスやファーストフードをはじめ全国チェーンの飲食店なども何も気にせず利用していた。
しかし、食品添加物の危険性の情報に接する機会を得たことで、ネットや書籍などで調べてみてさまざまな情報にいささかの衝撃を受け、自分なりの結論を得て食生活の変革をすることができた。

食に関する健康に関しては、朝食を生野菜中心にするなど当時自分なりに数年来それなりの努力をしていたつもりだったので多少の自信はあったものの、その自信はあっけないほどに砕かれてしまった。まだまだ間違った知識だらけだったことがわかり、智恵が足りないことを痛感しイチから出直しする気持ちで食生活の変革を行った。その中でも中心をなすテーマが危険な食品添加物に関する知識と、なるべくそれらから遠ざかる実践であった。そしてそれは本来の食文化と健康を取り戻すための第一歩となった。

食品添加物の危険性について調べていくと、それを指摘している人々の認識がわかった。危険だと指摘されている以下の主な食品添加物があることを知った。

1.化学調味料 = アミノ酸等 = 調味料(アミノ酸等)

「味の◯」を筆頭とするうまみ成分のMSG(Monosodium Glutamate)。
インスタントラーメンの汁やお吸い物や焼き肉のタレのような出汁の風味を出すための食品だけでなく、市販のお菓子にも幅広く使われている。
中華料理店症候群で最初の注目を浴びた。
脳の興奮毒で頭の働きが悪くなる。(バカが増える)
成長ホルモン・生殖機能・甲状腺障害との関連。
若年ほど影響が強い。(若者の心の不安定や少子化の最大の原因か?)
本来の味の感覚が麻痺してMSG中毒へ。

2.合成着色料

タール系色素(赤色◯号、黄色◯号、緑色◯号など)をはじめクチナシ色素など多くの合成着色料が危険だと指摘されている。
市販のお菓子(和菓子だって例外でない)やジュースをはじめ多くの食品に使われている。
天然着色料でも気持ち悪そうな虫の死骸だったりして疑問が多い。
タール系色素は日本では発ガン性が疑われた12種が禁止され、現在は12種類だそうだ。
タール系色素は北欧では禁止されている国もあるという。
子供のこころを荒らす原因になっているらしい。

3.亜硝酸塩(酸化防止剤)

ワインなどに使われている酸化を防止するための化学物質。
漂白目的にドライフルーツ、かんぴょう、れんこん、栗などに使用されている。
毒性が強く、ワインの悪酔いは誰もが実感出来る現象であろう。

4.亜硝酸塩(発色物質)

肉製品や魚卵などが黒ずむのを防ぎ、ピンクの状態に保つ。
パック詰めした肉類はほどんどこれで新鮮さが演出されている。
急性毒性が非常に強いようで、胃の中で結合して発がん性物質に変化するらしい。
亜硝酸ナトリウムの毒性は猛毒の青酸カリとほぼ同じという。青酸カリと同じような毒が入った食品を平気で食べられますか?検証してください!

5.安息香酸(保存物質)

食品の腐敗を防ぐための合成物質。
清涼飲料水や寿司用小パックしょうゆ、健康ドリンクなどに多数の食品に使用。
タール色素と共に体内に入ると、心と体がより過激行動となるらしい。

6.BHA・BHT(酸化防止物質)

体内に入ると行動が過激になる。環境ホルモン作用もある。
BHAはパーム原料油、魚介冷凍品や煮干し、即席麺、マーガリン、バター、即席めんなどに非常に広く使われている。
パーム油はファストフード店で調理用油として使われる。
発がん性が疑われる。

BHTは油脂やプラスチック容器やバター、ガム、魚介冷凍品などに広く使わ
れている。
BHTが哺乳ビン用乳首からも検出さたことがある。
BHAとBHTを一緒に体の中に入れると、20倍のBHAとして体内にたまるという指摘もある。

7. 人工甘味料

砂糖の200倍もの甘みをもつアスパルテームやアセスルファムKなどが菓子・飲料・ガムなどさまざま食品に使用されている。
さまざま毒性を有すといわれ危険視されている。
カロリーオフやシュガーレスをうたった健康に良さそうなイメージの製品の方がむしろ健康に悪いようである。
サッカリンはかつて使用禁止になったがいまだに使用されている例もある。

以上、大雑把ではあるが書籍やネットで調べるとこのような情報がたくさん発見出来る。そして、これらの情報には疑惑があるとして否定的な意見を発するネット情報も同時に存在する。

数十年前の少し昔までは食品添加物などこの世に存在しなかった。人類はさまざまな智恵で安全でおいしい食品を開発し、安全でおいしい食品の保存方法も食文化として築いてきた。しかし今日、数多くの食品添加物が開発されそれを使用した食品が数多く流通していて、従来の食文化を席巻する勢いである。そして、日本は添加物の生体実験場の場であると言ってもよい状況にある。

食品添加物にはそれほど毒性が無いと指摘される添加物もあるが、強い毒性や危険性を疑われているものも多い。また、食品添加物の安全生評価とは単体での摂取での実験に基づいており、他の成分と混ざった場合の評価はほとんどされていない。無添加と表示してあるものでも、原材料の加工物に添加物があっても表示義務がないなど、原材料の表示も完全に信頼出来る情報とは限らない。

専門家で無い限り情報がどこまで科学的な正確な判断なのかは下せないが、これれの情報に接しても無関心でいられる人々も多い。間違った常識が通用して疑うことを自ら拒否しているからであろう。しかし、それもまた個々人の選択である。学者や知識人などはこうした情報に気がつきそうなものだが、逆にインテリジェンスが高いほど正当とされる情報しか信じない傾向があるというのも皮肉なものだ。私自身も食品添加物をなるべく少なくするように努力し始めたのは2012年頃であり、他人に上から目線で偉そうなことなどいえる立場にはないが、間違いを正すのに遅いということはなく、実践はかなりの実効性をもつだろうことは体験的に実感している。

人の身体は食べ物と飲み物からできているといってよい。食は生物にとっての基本中の基本であり、決しておろそかにはできないと今は痛感している。
危険度の疑われる食品添加物は、ガンをはじめとするあらゆる病気、うつ病、自殺、少子化、凶悪事件、精神の不安定化など社会問題を含むあらゆる問題の原因となっているようである。おそらく食の問題がそれらの問題の原因の50%以上を占めていると私には思える。

自身の経験の話をしよう。私は2000年から大阪芸術大学で教鞭をとるようになり、東京から大阪に毎週通うという生活の変化があった時に、駅弁やホカ弁・コンビニ食などを中心に今までない量の外食を継続的にした。そして、半年も立たないうちに重大な眼の病気になってしまった。その時に医者からは原因はストレスだとしか言われなったが、今ではその原因の最大因子は食品添加物であっただろうと確信している。今から反省してみれば無知からの自業自得であったというしかない。

食品添加物について危険を感じている人の中には「いかに自分に毒をもらないか」という言い方をしている。知識を持たないがゆえに親が自分だけではなく子供にも毒をもっているとしたらなんと恐ろしげな様相ではないか。
完全に食品添加物から逃れることなど出来ないが、それから少しでも遠ざかることは努力次第で可能である。しかし、めんどくさがりながらの暗い気持ちでの努力では精神的にあまり健康的ではないし、効率も上がらないだろう。

精神的に負担をあまりかけずにうまい具合に食品添加物から遠ざかる生活を始めることができると、いろいろな楽しみや喜びを発見でき、身体だけでなく精神の変化も如実に現れてくるから不思議である。
本来の食とは何か?生きるとは何か?人間にとっての理想の生活とは?というような根源的な命題も、それぞれに自然に解答が見えてくるのである。
食品添加物をきっかけにして、人間と世界が見えてきて、健康な生活に近づけるというのは、現人類にとっての大きな自己変革のチャンスであるといってもよいのではないか?

自分が覚醒を始めると、身の回りの同じような自覚や実践をしている人々が類は友を呼ぶように見つかり始めるから面白い。また、日々その輪は常に広がっているように見える。

無知を知ることが智恵だというソクラテスの言葉が真実みを帯びる。
食品添加物問題は各々の喉元に突きつけられた切先のようなものである。人間は自らの選択によって自分自身も住む世界そのものも最悪にも最善にも変革させることができるのだから。